給料

今日の昼食後にコーヒーを飲みながら、部屋の鍵をどこかに忘れたというイタリア人のジョバンニ君と少し長めにお喋りしました。彼は今博士課程1年目の学生です。


その中で博士課程の学生の給料の話になり、「日本では学生時代は給料が出ないと聞いたけれど本当?」と聞かれました。確かに日本では、学振などの極めて狭き門を通った人以外は、(返済義務のある)奨学金や親からの仕送りで生活します。一方ヨーロッパでは、ジョバンニ君にしてもハンガリー人のアッティラ君にしても、額は大きくないとはいえ、何らかの形で生活費をもらいながら勉強するのが一般的なわけです。


この違いは特に、博士を取った後の経済面に大きく影響を与えます。育英会の場合は、ずっと大学に残れば返済義務はいずれ無くなるわけですが、僕のように企業に転向する場合には多額の借金が社会人スタートの時点で存在するわけです。全ては自分で選んだ選択肢なので後悔はないのですが、この博士課程の学生に対するヨーロッパのシステムはうらやましい限りです。