意外なつながり

今日お昼に、オドレーさんから突然「世間は狭いわね！」と声を掛けられました。

何のことかな…と思って聞くと、オドレーさんが通っているダンス教室に、僕を知っている人がいるとのこと。ダンサーに知り合いなんかいたかな?と考えていると、なんとアパートの大家さんでした。大家さんといっても、僕と同世代のかわいらしい女性です。コンクールなんかにも出るような、上手なダンサーとのことです。それにしてもびっくりです。オドレーさんもかなりびっくりしていましたが、まさか彼女らも共通の日本人の知り合いがいるとは夢にも思わなかったことでしょう。

そして今日から毎日、仕事を少し早めに切り上げて、市内を散策することにしました。と思って大学を早く出ると、道端にモソモソ動く物体を発見！草むらに顔を突っ込んだ散歩中の犬でした。ひとりで散歩中のようで、草むらに飽きるとこちらに来て一応挨拶をし、その後テクテクと散歩を続けました。途中までは大体僕と同じペースで歩いて、とても可愛い犬でした。

僕はあてもなく散策するのが好きです。今日はリュクサンブルグで降りて、パンテオンの脇を通り過ぎ、ノートルダム寺院を経由し、レアル方面を散歩しました。ぶらぶらと歩いていて突然、ライトアップされたノートルダム寺院の脇腹が目の前に現れた時、あまりの迫力に圧倒されました。何度か見に来たことはありますが、なぜだか今まででいちばん心に響きました（そういえば、タモリは感動している人が嫌いらしい）。そして脇を通り過ぎ、寺院正面の広場を歩いていると「今自分は、ものすごく貴重な経験をしている！」という感情が急に湧き上がってきました。こういう事柄は大抵、後に回想するときに「貴重な経験だった」と理解するものですが、まさにその瞬間に貴重であると感じたのは僕にとって珍しい出来事です。

また、散策のおかげで新しい発見がありました。パンテオン近くに中古CD屋を見つけたのです。それもクラシックとジャズの専門店で、クラシックの品揃えはなかなかのものがあります。店のオヤジもとても親切です。1時間ほどいろいろ見てから、明日また来ますと言って店を後にしました。

残り1か月半、毎日少しずついろいろな場所を散策しようと思います。

1/13追記：この日のお昼に、論文ではよく知っているラドビック先生に会いました。突然声を掛けられてビックリ！たったひとりの日本人だから僕だと分かったのでしょうか。