ドン・ジョバンニ

席からの眺めはこんな感じ!

今朝パソコンの電源を入れると、またもOperating system not foundの文字が…。


またか、と思って再起動してもダメ。何度やってもダメで、バックアップはとってあるもののどうしよう…と思いましたが、試しにパソコンを軽く振ってから電源を入れたらちゃんと起動してくれました。起動しないときにBIOS設定画面をチェックするとハードディスクが認識されていないので、ハードディスクが物理的に壊れ始めているのかもしれません。何とか帰国までは頑張ってほしいものですな…。


そして夜は、ガルニエ座にオペラ「ドン・ジョバンニ」を観に行きました。ガルニエ座の奥の方まで入るのは初めてだったので、建物見物の意味でもいい経験になりました。有名なシャガールの絵が描かれた天井も素晴らしかったです。席は、バルコニーの端っこのいちばん前の列です。案内係に小さな扉を開けてもらい、ちょっとした迷路のような細い通路と小部屋を抜けるとバルコニー席にたどりつきます。これだけで少しワクワクした気分になります。端っこなので舞台の右側がよく見えませんが、声は間近に聞こえるので十分楽しめました。2幕が始まる前に、僕が「もうちょっとそっちに寄ってもいいですか」と尋ねたのをきっかけに、隣のおじさんとも話すことが出来ました。彼もネットで直前に見つけてチケットを手に入れたとのこと。オペラ好きの人で、音楽的にはバスティーユの方が好みだと言っていました。確かにバスティーユは建物が新しい分、音響効果はとてもよく考えられていると思います。


さて肝心の公演ですが、とてもよかったです。前回の蝶々夫人と同じくモダンな演出でしたが、演出家の意図がちゃんと伝わる、センスの良い舞台でした。例えば貴族と農民の関係は、いわゆるホワイトカラーとブルーカラーに置き換えられていて、ドン・ジョバンニやレポレッロはスーツでビシッときめて、ツェルリーナやマゼットら農民たちは掃除夫の格好をしていました。またレポレッロの「カタログの歌」では、電子手帳(携帯電話?)にドン・ジョバンニの女性遍歴のデータが入っていて、それをピコピコやりながらエルヴィラに見せるという演出でした。フィナーレも、シュールで不気味な感じが出ていて楽しめました。歌手陣も、初めて生で聴くクリスティーネ・シェーファー(ドンナ・アンナ役)を始めとしてみんな良かったです。帰りのメトロの中で話したおじさんは、あんまりいい公演じゃなかったねと言っていましたが、僕は十分満足でした。大興奮ではなかったけれど、オペラ全体(歌手、演出、舞台など)が互いにしっくりとなじんでいて、とてもいい舞台だったと思います。


関係ありませんが今日、列車からボーっと外を見ていたら「ヴァレンタインデーに向けて、ベビーシッターを見つけよう!」という、ベビーシッター斡旋会社かどこかの広告がありました。赤ちゃんがいても、夫婦水入らずで過ごすということなのですね。